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お知らせや矢作芳人通信などの最新情報

Announcements and updates about trainer Yoshito Yahagi,
including “Yahagi Line Communication” and “YY library”.

Yahagi Line Communication

2004.8.25 wed

オリンピックを見ながら

多くの皆さんと同様、否、それ以上にアテネから感動をもらっている。
ただ観戦スタイルは、以前と少々様変わりしてきた。
以前の僕は、日本選手の納得いかない敗退や疑惑の判定の度に激高してきた。
すぐ落ち込んだり、不貞腐れてしまう。要するに子供っぽいのだ。ガキなのだ。
本人はそんな自分が結構好きだったのだが…(それにより迷惑をかけた人数知れず!)
今回、特に意識している訳ではないのだが、意外に冷静だ。
女子サッカー準々決勝、アメリカの決勝点は今でもオフサイドだと思っているし、親しい友人には
『俺の直子が可哀想!』なんて言っているが、判定は判定、結果は結果として受け止めなければならないし、その判定を受け止めた上で、次に何をなすべきかを考えて観戦している。
大好きなサッカーに限らず、残った結果を冷静に受け入れる事ができるようになった。
調教師として大切な要素だと思う。
我々の世界も不可解な敗退、納得いかない結果や判定は数多い。
そんな時に、現場のトップである僕が冷静さを欠いていては問題外、矢作厩舎というチームが立ち行かなくなってしまう。
重要なのは次へのヴィジョン!新たなる勝負に向けて何をなすべきか!なのである。ま
だまだあまりにも未熟な調教師だが、そんな思考回路を少しずつでも熟成させていきたいと思う。
(しかし女子レスリング伊調千春の決勝戦の判定も納得がいかない…)

そんな最中、我が親友にして栗東一のオリンピックフリーク田中厩務員も北の大地から感動を届けてくれた。
その本人も『久々に震えた!』というファインモーションのレースぶりには、馬券を離れて多くの人達が拍手を送ってくれたと思う。
儲けた人はもちろん、穴狙いで馬券をはずした人にも「あれで勝たれたら仕方ない。」と思ってもらえたのではないか!?
負けた時に言い訳ではなく、皆さんに納得して戴ける敗因を語れる事。
そしてファインモーションの様な感動を与えられる馬を育てる事。
それこそが、僕が標榜している『世界一ファンに愛され、信頼される厩舎』に繋がるのだと確信しています。来月はケンタッキーです。努力します。

矢作芳人