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お知らせや矢作芳人通信などの最新情報
Announcements and updates about trainer Yoshito Yahagi,
including “Yahagi Line Communication” and “YY library”.
Yahagi Line Communication
2004.9.10 fri
あと半年!
9月に入って、周囲がにわかに騒がしくなってきた。
様々な馬具や厩舎の備品、飼料や添加剤、健康器具の注文受付。
育成・休養牧場からの売り込み等々…携帯が頻繁に音をたてる。
僕としては来月一杯くらいまでは、今年しかできない自分の勉強に専念したいし、事実そのような予定をたてていたのだが、どうもそんな勝手は許されないようだ。
まあ新規調教師としては当たり前の仕事であるし、柔軟に対応していきたいと考えている。
ところで、(サポーターのページで見てくれている皆さんは既にご存知だろうが)僕が入厩を予定している馬(特に当歳)には牝馬が多い。
当然!?「馬まで女好きか!」などとからかわれるが、これには自分なりの経営戦略と理想がある。
まず牝馬は値段が安い。一般的に牡馬の半値以下である。
オーナーのリスクを軽減できるし、おなじ資金なら、かなり血統レベルを上げる事ができる。
実績のある先生方は当然牡馬を欲しがるし、僕のような新人でも好みの馬を手に入れやすいと言う側面もある。
次いで、牝馬は仕上げやすい。仕上がりが早い。
調教師も厳しい時代に入り、種牡馬と同じように、早めに結果を出さなければならない昨今、早い時期からデビューさせられる事は大きなアドバンテージになると思う。
先程、実績のある先生方は牡馬を好むと述べたが、もちろん目標がダービーであることが第一の理由である。
しかしその反面で、「牝馬を預かるとその仔も預からないといけないから」と言う話も聞く。
走る確率が低い仔分けは預かりたくないという事だ。
当然それが現実なのだろうが、何ともネガティヴな考え方ではなかろうか?
僕は早い時期に優秀な牝馬を育てて、その馬を厩舎の基礎牝馬とし、矢作厩舎の牝系を作り上げたいと思う。
理想論?楽天家?それでもいいじゃないか!夢は大きいほうがいい!
エアグルーヴのような馬を育てて、長いスパンで皆さんと感動を分かち合いたい。
矢作芳人