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お知らせや矢作芳人通信などの最新情報

Announcements and updates about trainer Yoshito Yahagi,
including “Yahagi Line Communication” and “YY library”.

YY library

2001.1.1 mon

ファンファーレの時の手拍子はやめて

皆さん、はじめまして。「週刊ファンファーレ」に連載していた縁で、今回からこの欄にお邪魔することになりました。僕の立場は調教助手であるが、その中でも「持ち乗り」と呼ばれる職種に就いている。もうご存知の方が多いと思うが、「持ち乗り」とは調教に騎乗した上で、厩務員の仕事も兼ねるもので、僕の場合には2頭の担当馬を受け持っている。大変幸運なことに、担当馬2頭はオープンクラスで、古馬のイワテニシキは今週、中京の東海ウインターS・GⅡ(ダート2300メートル)に、3歳のアストラルブレイズは次週、中山の朝日杯3歳S・GⅠ(芝1600メートル)に出走予定である。僕個人としては96年カネトシシェーバーのオークス(16着)以来のGⅠ出走で、今から胸が躍る。だが、心配もある。ファンファーレが鳴った際のあのセンスのない手拍子だ。
僕たち馬を扱う人間は、馬を興奮させたり、追いたてる時に手拍子を使う。詳しくは勉強不足だが、手拍子の発する波長が馬の耳には敏感に響くのだろう。しかも、それをゲート内で極限状態にある馬に対して行ったら・・・。これはもう馬に対するイジメ以外何ものでもない。僕には日々、子供以上に可愛がっているアストラルブレイズをイジメて欲しくない。ブレイズだけでなく、すべての出走馬に対しても・・・。
もう一度書く。ファンファーレの際の手拍子は馬に対するイジメである。